明日の戦略-後場大幅高で底割れは遠のく、25日線まで戻せるか

2018/06/20(水) 16:52
 20日の日経平均は3日ぶり大幅反発。欧米株安を受けても上昇して始まったが、マイナス転換から3桁下落となる場面もあるなど動きが荒く、前引けでは小幅高。一方、後場に入ると買いの勢いが強まる展開。アジア株高や米株先物の上昇などから下値不安が和らぎ、下げていた銘柄の多くが上げに転じた。指数は一本調子の上昇となり、引けでは276円高。22500円を上回り、ほぼ高値圏で終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆7300億円。業種別では、医薬品、電気・ガス、食料品などが上昇しており、鉱業、鉄鋼、海運などが下落している。証券会社がレーティングを引き上げたライドオンエクスプレスが急騰。反面、米国の競合企業が筋ジストロフィーの治験で有効な結果が得られたと発表したことを材料に、日本新薬が売りに押された。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1287/値下がり728と買いが優勢。後場に入って指数が騰勢を強める中、値上がり銘柄も増加した。主力どころでは、ファストリやSMC、東京エレクなど値がさ株の動きが強かった。決算が好感されたアークランドサカモトやサンオータスが大幅上昇。パナソニックとの協業検討を発表した日東工業が買いを集めた。自己株取得を発表したツガミは後場プラス転換から上げ幅を広げた。一方、メルカリが利益確定売りに押されて7%超の大幅安。相場の雰囲気が目まぐるしく変わる中、直近で急伸したOlympicや窪田製薬なども大きく売られる展開。過年度利益の下振れ見込みを発表したエムケイシステムはストップ安比例配分となった。  日経平均は276円高。きのうの下げ(401円安)の全値戻しとはならなかったが、22500円は難なく上回った。5月30日の安値21931円を割り込むようだと、売り加速の展開も想定されただけに、底割れが遠のいたことはポジティブ。ただ、業種別の動向を見ると、ディフェンシブセクターが買われた一方、景気敏感セクターが売られており、リスクオンとはほど遠い。指数はきのうきょうと後場に大きな動きが出てきたが、きょうの後場の上昇は、今晩の欧米株高を一定程度織り込んでいる可能性がある。そのため、あすも前場と後場で相場の雰囲気が変わる展開は十分想定される。言い換えると、あす終日強い動きが続くようなら、下値不安はかなり和らぐ。テクニカル的には25日線(22618円、6/20)を上にブレークできるかが注目点。急落した後に早々に節目を回復してくれば、この先はネガティブな材料への耐性がつくと期待できる。一方、抵抗となるようであれば、不安定な地合いがもうしばらく続くと考える。
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