明日の戦略-反落も後場は下げ幅縮小、祝日前で様子見姿勢が強まるか

2019/03/19(火) 16:00
 19日の日経平均は3日ぶり小幅反落。米国株高でも下げて始まると、21500円をあっさり割り込み、一気に下げ幅を3桁に広げた。しかし、売り一巡後は切り返し、前場ではプラス圏を回復する場面もあった。その後は上値は重かった一方、21500円は意識されて下値も限定的。後場は値動き自体が限られたが、終盤にかけては下げ幅を縮めた。東証1部の売買代金は概算で1兆8900億円と低水準。業種別では保険、その他金融、パルプ・紙が上昇している一方、小売や電気・ガス、その他製品などが下落している。証券会社が投資評価を引き上げた日立が大幅高。反面、証券会社が投資判断を引き下げたZOZOが11%超の大幅安。売買代金は全市場でトップとなるなど大きな注目を集めた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり597/値下がり1464と売りが優勢。指数が17円安と小幅安にとどまった割には値下がり銘柄は多かった。欧米で金融株が買われた流れを受けて三井住友など銀行株がしっかり。太陽誘電や信越化学などハイテクの一角には買いが入った。JDIは投資ファンドが保有目的を変更したと伝わったことを材料に大幅高。東証1部への市場変更が決まったプロトコーポレーションや、香港企業との業務提携を発表したシルバーエッグが急伸した。一方、前日に強かった任天堂や楽天が軟調。決算が失望となったツルハHDや、下方修正を発表したメガチップス、月次が伸び悩んだレントラックスが急落した。きょうは3社が新規上場となったが、KHCは公開価格割れからのスタート。ミンカブとコプロHD含めて3社とも終値は初値を下回った。  日経平均は序盤に150円超下げたが、引けでは17円安(21566円)と持ち直した。米国株高に連動できなかった点はネガティブだが、後場に崩れなかったことで、下値の堅さは印象づけられた。あすは祝日前かつ、休場の間に米国市場でFOMCの結果を消化するというスケジュールのため、売買自体が手控えられる可能性が高い。手がけづらい局面ではあるが、今回のFOMCでは利上げ見送りが確実視されており、足元の米国株の上昇基調を崩すようなネガティブな材料が出てくる可能性は低い。そのため、きょうの弱さを嫌気して、イベント前にリスク回避の売りが出てくるようであれば、押し目を拾うに良い局面と考える。下値のメドとしては、5日線(21435円、19日時点、以下同じ)や25日線(21401円)を意識しておきたい。きょうも5日線に達したところで切り返した。また、米国株の基調が変わらないというシナリオからは、物色面ではハイテク株の動向に注目しておきたい。
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