明日の戦略-いったん萎むも盛り返す、13週線を上回り先高期待が高まる

2021/06/14(月) 16:35
 14日の日経平均は大幅反発。終値は213円高の29161円。米国株高に強く反応し、寄り付きから200円を超える上昇。そこから29200円台に乗せたが、開始1分できょうの高値をつけて失速した。しかし、29000円に接近したところで盛り返すと、以降は買いに勢いがついた。後場に入るとじり高基調が続き、終盤にかけては上げ幅を200円超に拡大。29100円台に乗せ、高値圏で取引を終えた。  東証1部の売買代金は概算で1兆9600億円と2兆円には届かず。業種別では海運やゴム製品、金属製品などが上昇している一方、その他製品や建設、銀行などが下落した。1Q決算発表と同時に通期の見通しを引き上げた三井ハイテックに買いが殺到しており、場中は値付かずのストップ高比例配分。半面、今期の見通しが失望を誘ったフリービットが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1109/値下がり972。ファーストリテイリングが2%を超える上昇。ナスダックの引け味が良かったことから、エムスリーやレーザーテックなど、主力グロース株に資金が向かった。ファナックやキーエンスなどFA関連も強い動き。証券会社のリポートを材料にブリヂストンや横浜ゴムなどタイヤ株に買いが入った。HISは上期が大幅最終赤字となったものの、悪材料で出尽くしとの見方から大幅上昇。上方修正と増配を発表した神戸物産が急騰し、好決算が確認できたビューティガレージがストップ高まで買われた。  一方、任天堂やスクエニHDなど、ゲーム株が大幅安。創業者である取締役会長の退任を発表したgumiは15%超の下落となった。米国の長期金利低下傾向が嫌気され、三菱UFJや三井住友が売りに押された。一部メディアで、マンションの施工不良が取り上げられたことを材料に、名前の挙がった野村不HDと清水建設が後場に入って大きく値を崩した。保守的な業績見通しに対しては株価の反応が厳しく、今期営業減益計画を提示したアゼアスやMICS化学が急落した。  日経平均は高く始まった後に値を消したが、萎んだままとはならずに200円を超える上昇。終値は29161円で、600円高となった5月28日の終値29149円を上回った。この5月28日以降、日経平均は29000円近辺での一進一退が続いているが、6月に入って終値で29000円を上回ったのは、きょうを除くと2営業日しかなかった。29100円台で終えたことは、もみ合い上放れをの期待を高める動きであったと言える。今週は始まったばかりではあるが、週足では13週線(29098円、14日時点)を上回った。15日からFOMCが開催されるため、目先は米国株も様子見となりそうで、結果を消化する(東京市場では木曜17日)までは日本株も大きな動きは出づらいだろう。その間は、13週線より上を維持できるかが焦点となる。
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