明日の戦略-3日連続の3桁高で23500円台乗せ、様子見の中でも好循環が続くか

2020/09/14(月) 16:32
 14日の日経平均は3日続伸。終値は152円高の23559円。先週末の米国株はまちまちで、寄り付きは小幅な上昇。しかし、指数寄与度の大きいソフトバンクGが個別材料をもとに急伸し、これに引っ張られる格好で上げ幅を3桁に広げた。23500円台に乗せたところで値動きは落ち着いたが、失速することはなく強い動きが継続。後場は値幅が50円弱とこう着感が強まったが、引けまでしっかりとした基調が維持され、終値で23500円台を回復した。米ナスダックの下落を受けて新興グロース株には売られるものも多く、マザーズ指数は逆行安となった。東証1部の売買代金は概算で2兆1900億円。業種別ではパルプ・紙や非鉄金属、保険などが強い上昇。下落は海運、その他金融、証券・商品先物の3業種のみとなった。マザーズ指数は下げたものの、直近IPOの一角には資金が向かっており、T&Sやサンアスタリスクが急騰。半面、先週急伸した日本郵船、川崎汽船、商船三井の海運大手3社が、そろって利益確定売りに押されて大幅安となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1619/値下がり471。英アーム株の売却発表や非公開化観測などビッグニュースが多くあったソフトバンクGが9%近い上昇。自民党総裁選の投開票を前に、楽天や日本テレホン、福島銀行、ITbookなど、直近で菅義偉氏の発言などを材料に動意づいた銘柄群が賑わった。決算を材料にヤーマンや三井ハイテックが急伸し、イトクロはストップ高比例配分。東証1部への市場変更を発表したギフトが大幅高となった。一方、大手通信株が前週に続いて売りに押されており、KDDIやNTTドコモが大幅安。ソフトバンクは親会社の株式追加売却懸念も高まり、5%超の下落で年初来安値を更新した。メドレーやロコンド、Aimingなどマザーズ銘柄の一角が大幅安。決算が失望を誘ったシルバーライフやはてなが急落した。  日経平均は3営業日連続で3桁の上昇となり、あっさり23500円台に乗せた。152円高のうちソフトバンクGの寄与分が約113円あり、同社が反動売りに押されれば逆の影響が出てくる懸念はある。しかし、米国ではアップルなど主力グロース株が下げ止まらない中で、直近でこれとの連動性が強まっていたソフトバンクGが騰勢を強め、全体にも好影響を与えた点は注目される。あすは先に控えたFOMCや日銀会合を前に様子見ムードが強まりそうだが、下げづらく上げやすい地合いは続くと考える。ソフトバンクGの陰に隠れた格好となったが、IHIや川崎重工など重厚長大系の銘柄には非常に強い動きも観測された。11時には中国の鉱工業生産や小売売上高などの指標が出てくることから、これらを材料に機械や鉄鋼など景気敏感セクターに動意が見られるかが注目される。
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