明日の戦略-3日続落も27000円台はキープ、我慢の時間帯が続く

2021/01/05(火) 16:48
 5日の日経平均は3日続落。終値は99円安の27158円。年明けの米国株が大きく下落したことを受けて、100円近く下げて始まった。前場では安く寄った後は値を戻し、プラス圏に浮上する場面もあった。前引けは26円安と小幅な下落。しかし、後場は戻し切れず、下げ幅を広げた。大きくは崩れず、27100円を割り込むところでは節目が意識されて下げ渋ったが、押し目を拾う動きも限られ、寄り付き近辺の水準で取引を終えた。  東証1部の売買代金は概算で2兆1300億円。業種別では証券・商品先物、電気機器、金属製品などが上昇した一方、陸運、医薬品、輸送用機器などが下落した。「プレイステーション5」をインドでも発売すると伝わったソニーが後場一段高となり、昨年来高値を更新。半面、前場では買いを集めていたウェルスナビが、後場マイナス転換から下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり897/値下がり1184。ハイテク株の動きの良さが目立っており、アドバンテスト、SCREEN、レーザーテックが4%を超える上昇。太陽誘電や村田製作所なども大きく上昇した。証券会社の目株価引き上げなど材料が多くあった富士フイルムが大幅高。野村HDや東洋証券など証券の一角に強く買われるものが散見された。直近IPOで上場以降負けなしの上昇が続くエネチェンジはストップ高をつける場面もあり、公開価格比で10倍増を達成した。  一方、値がさのファーストリテイリングとキーエンスが軟調。国内外でコロナ感染被害が拡大する中、JAL、ANAや西武HD、京成電鉄など運輸系のセクターは敬遠された。月次発表のワークマンは、内容は悪くなかったが好感されず3%を超える下落。公募・売り出しを発表したGAテクノロジーズが急落した。  日経平均は3日続落。前場で戻しながら後場に失速しており、さえない動きであったが、27000円を割り込まなかった点は安心材料。年初からやや波乱のムードが漂うが、下値では買いも入っている。新型コロナウイルスに関して、本日東京では、新たに1278人の感染が確認されたとのこと。緊急事態宣言に関しては、市場での織り込みがある程度進んでいるとは思われる。ただ、実際に発令された後の反応を確認するまでは、上値は追いづらい。各種報道からは7日の発令が濃厚で、もう少し我慢の時間帯が続く。その間は米国株の上昇や円安進行など、外部要因の後押しに期待したいところだ。ただ、この先、節目の27000円を割り込んだとしても、その下に控えた25日線(26794円、5日時点)はサポートとして意識されるだろう。26800円どころは昨年12月にもみ合いが長く続いた水準でもある。目先は不安定な地合いが続きそうだが、大きく押すようなら買い場と捉えたい。
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