マーケット@ランダム-米EV新興リヴィアンが上場 国産EV市場にも注目

2021/11/15(月) 16:35
 11月10日、米国のナスダック市場に電気自動車(EV)の新興企業リヴィアンが上場しました。公開価格78ドルに対し、初値は106.75ドル。その後も上昇が続き、終値ベースの時価総額は10兆円以上。米最大手のゼネラル・モーターズ(GM)を上回り、日本でもトヨタ自動車<7203>を除きほかのメーカーを総なめにする勢いです。第2のテスラとの呼び名が高く、リヴィアンは米国で人気が高いピックアップトラックと多目的スポーツ車(SUV)を中心としていることから、同市場では他社よりも優位とみられています。大型上場かつ注目の高いEV関連ということから、市場での注目がしばらく続きそうです。  新型EVでは、日本においても12日に日産自動車<7201.T>が「アリア」の発売を、11日にSUBARU<7270.T>が「ソルテラ」の発売を発表しました。マツダ<7261.T>も1月に「MX-30 EVモデル」を発売しており、これらはすべてSUVタイプです。まさにリヴィアンと競合する分野で、エンジンの効率化やハイブリット(HV)化によって燃費と環境配慮を続けてきた日本車メーカーも、続々とEVを投入してきました。過去、筆者も日産「リーフ」に乗る機会がありましたが、モーター音は静かで、ガソリンエンジンで感じる走り出しの重たさもなく軽快、充電スポットさえ充実すればガソリン車はいらないのでは?と感じたことを覚えています。  環境にもやさしく、良いことずくめのように思えますが、一方でEVには課題も多く存在します。まず、電力網が整っていない地域では充電がままならず、災害時に電力供給がストップしてしまうと迂闊に走らせることができません。EVの普及率が高まるほど、電力需要もひっ迫しやすくなります。EVを普及させると同時に、これらの課題も同時進行で解決しなければ新たな社会問題につながりますので、国土が広い国や、インフラ網が脆弱な地域においてはガソリン車の根強い需要が続くと思われます。  リヴィアンやテスラの登場はEV開発競争を刺激するきっかけとなり、これらの新興企業は将来期待を大きく取り込んで株価が大きく上昇していますが、まだ主流はガソリン車です。足元は部品不足などの影響によって減産を余儀なくされているものの、自動車需要は強く、今後の業績改善も見込まれます。市場では新興EVへの視線が熱いですが、今回の新車発表でガソリン車とEVのどちらも売れるようになったSUBARUや、コンパクトカーとSUVのいずれも持つ日産、欧州人気の高いマツダなどに注目してみるのも面白いと考えます。
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