マーケットの話題
明日の戦略
38000円の節目を難なく突破、日本株を取り巻く環境は一段と良化
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり734/値下がり849と、日経平均は大幅高となったものの下落銘柄は多かった。円安進行を追い風にトヨタ、日産自、三菱自など自動車株が軒並み大幅高。米中の歩み寄りを受けて、商船三井など海運株や安川電機などFA関連に見直し買いが入った。日米で長期金利が上昇したことから、三菱UFJや三井住友など銀行株が全般堅調。決算が好感された楽天銀行はストップ高となった。ほか、前期の利益が計画を上振れた三井E&Sやミマキエンジニアリングが急騰した。
一方、アドバンテストや三菱重工は上昇して始まったものの、買いが続かずマイナス圏に沈んだ。前日に決算を材料に急落したDeNAは売りが止まらず大幅安。住友ファーマは前場では薬品株に見直し買いが入る中で大幅高となったが、後場には自身の決算が売り材料となり、5%を超える下落となった。今期の減収減益計画を提示した大成建設と大林組が大幅安となっており、同業の鹿島や清水建設も連れ安。今期は大幅な最終減益を見込むシャープが急落した。
日経平均は大幅高。グローバル市場の懸念材料であった米中対立に対する過度な警戒が後退したことから、難なく38000円の節目を超えてきた。プライムでは値下がり銘柄が多く、そろそろ買い疲れ感が出てくるタイミングではある。ただ、米国株の動きも良くなっている上に為替も株高を後押ししており、売りを出す理由に乏しい。きょうは相場の主役になるかと思われた半導体株は案外であったが、銀行株が大きく上昇した。今の日本株は特定の銘柄や業種に依存することなく水準を切り上げているだけに、まだしばらくは強い基調が続く公算が大きい。
一方、アドバンテストや三菱重工は上昇して始まったものの、買いが続かずマイナス圏に沈んだ。前日に決算を材料に急落したDeNAは売りが止まらず大幅安。住友ファーマは前場では薬品株に見直し買いが入る中で大幅高となったが、後場には自身の決算が売り材料となり、5%を超える下落となった。今期の減収減益計画を提示した大成建設と大林組が大幅安となっており、同業の鹿島や清水建設も連れ安。今期は大幅な最終減益を見込むシャープが急落した。
日経平均は大幅高。グローバル市場の懸念材料であった米中対立に対する過度な警戒が後退したことから、難なく38000円の節目を超えてきた。プライムでは値下がり銘柄が多く、そろそろ買い疲れ感が出てくるタイミングではある。ただ、米国株の動きも良くなっている上に為替も株高を後押ししており、売りを出す理由に乏しい。きょうは相場の主役になるかと思われた半導体株は案外であったが、銀行株が大きく上昇した。今の日本株は特定の銘柄や業種に依存することなく水準を切り上げているだけに、まだしばらくは強い基調が続く公算が大きい。
指標 | 現値 | 前日比 | 騰落率 | 始値 | 高値 | 安値 |
---|---|---|---|---|---|---|
為替(ドル/円) | 147.89 | -0.48 | -0.32% | 148.36 | 148.44 | 147.63 |
日経平均(日足)
後場概況
日経平均は大幅に4日続伸 古河電工が後場急騰
13日の日経平均は大幅に4日続伸。終値は539円高の38183円。貿易協議で米国と中国に歩み寄りが見られたことから、12日の米国市場ではダウ平均が4桁の上昇。為替市場で円安(ドル高)が進んだことも支援材料となり、寄り付きから500円を超える上昇となった。
38100円台からスタートして、38400円台までは一気に駆け上がった。38500円は超えられず、買い一巡後は上げ幅を縮小。38200円辺りでは値動きが落ち着き、10時以降は動意が乏しくなった。後場もこう着感の強い地合いが続いたが、終盤にかけてはやや上げ幅を縮小。500円を超える上昇となったものの、大引けが後場の安値となった。
東証プライムの売買代金は概算で6兆0100億円。大きな動きが出てくる中で商いは膨らんだ。業種別では海運、医薬品、倉庫・運輸などが上昇した一方、水産・農林、建設、石油・石炭などが下落した。前期の大幅増益着地や今期の2桁営業増益計画が好感された古河電気工業<5801.T>が後場急騰。ストップ高まで買われる場面もあった。半面、今期の減収減益見通しが嫌気されたフジクラ<5803.T>が、後場に入って大きく売られた。
38100円台からスタートして、38400円台までは一気に駆け上がった。38500円は超えられず、買い一巡後は上げ幅を縮小。38200円辺りでは値動きが落ち着き、10時以降は動意が乏しくなった。後場もこう着感の強い地合いが続いたが、終盤にかけてはやや上げ幅を縮小。500円を超える上昇となったものの、大引けが後場の安値となった。
東証プライムの売買代金は概算で6兆0100億円。大きな動きが出てくる中で商いは膨らんだ。業種別では海運、医薬品、倉庫・運輸などが上昇した一方、水産・農林、建設、石油・石炭などが下落した。前期の大幅増益着地や今期の2桁営業増益計画が好感された古河電気工業<5801.T>が後場急騰。ストップ高まで買われる場面もあった。半面、今期の減収減益見通しが嫌気されたフジクラ<5803.T>が、後場に入って大きく売られた。
前場概況
日経平均は大幅に4日続伸 三菱UFJなど銀行株が強い
13日の日経平均は大幅に4日続伸。前引けは652円高の38296円。米国株の大幅高と円安進行を好感して、寄り付きから500円を超える上昇。開始直後には上げ幅を800円超に広げた。38500円に迫ったところでは上値が重くなり、買い一巡後は伸び悩んだ。9時台半ば以降は緩やかに値を消す流れが続いたが、序盤の貯金が大きく、600円を超える上昇で前場を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆0800億円。業種別では海運、銀行、その他製品などが上昇している一方、水産・農林、石油・石炭、建設などが下落している。日米で長期金利が上昇したことを手がかりに、三菱UFJ<8306.T>や三井住友<8316.T>など銀行株に強い動きが見られる。半面、今期は減益計画で中期経営計画では来期も減益を見込んでいる京王電鉄<9008.T>が急落している。
東証プライムの売買代金は概算で3兆0800億円。業種別では海運、銀行、その他製品などが上昇している一方、水産・農林、石油・石炭、建設などが下落している。日米で長期金利が上昇したことを手がかりに、三菱UFJ<8306.T>や三井住友<8316.T>など銀行株に強い動きが見られる。半面、今期は減益計画で中期経営計画では来期も減益を見込んでいる京王電鉄<9008.T>が急落している。
今日の株式見通し
大幅高か 米中協議を好感してダウ平均は4桁の上昇
東京市場は大幅高か。米国株は上昇。ダウ平均は1160ドル高の42410ドルと4桁の上昇となった。米中貿易協議では双方が「相互関税」を115%引き下げ、米国の対中関税を30%に、中国の対米関税を10%に引き下げることで合意。一部に関しては90日間停止することでも合意に至った。これらを受けてリスクオンの様相が強まる展開。ナスダックは4%を超える上昇となった。為替市場では円安(ドル高)が進行しており、ドル円は足元148円30銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて1060円高の38760円、ドル建てが1120円高の38820円で取引を終えた。
きのうの日本株も米中協議の進展を材料に上昇してはいるが、中身に関しては伝わっていなかった。かなり踏み込んだ内容であったことや、米国株に著しく強い反応が見られたことはポジティブサプライズ。CME225先物は大幅な上振れを示唆しており、全面高の展開が想定される。一気に水準を切り上げると思われる分、買い一巡後は早い時間に値動きが落ち着くとみるが、売りを出しづらい地合いの中、終日高い位置を維持するだろう。日経平均の予想レンジは38200円-38900円。
きのうの日本株も米中協議の進展を材料に上昇してはいるが、中身に関しては伝わっていなかった。かなり踏み込んだ内容であったことや、米国株に著しく強い反応が見られたことはポジティブサプライズ。CME225先物は大幅な上振れを示唆しており、全面高の展開が想定される。一気に水準を切り上げると思われる分、買い一巡後は早い時間に値動きが落ち着くとみるが、売りを出しづらい地合いの中、終日高い位置を維持するだろう。日経平均の予想レンジは38200円-38900円。