明日の戦略-軟調も下値は限定的、マザーズは早々に調整一巡の可能性も

2020/07/07(火) 16:42
 7日の日経平均は4日ぶり反落。終値は99円安の22614円。米国株は大幅高となったが、きのうの米株先物の動向で織り込んでいたこともあり、下落スタート。序盤では切り返してプラス圏に浮上したが、上値は重く売り直されると、下げ幅を3桁に広げた。ただ、心理的節目の22500円に近付いたところでは下げ渋り、次第にこう着感が強まった。後場は安値圏でのもみ合いが長く続いたが、引けにかけてやや持ち直し、下げ幅を2桁に縮めた。一方、新興市場は強く、マザーズ指数やジャスダック平均はプラスで終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆1200億円。業種別ではその他製品や情報・通信、サービスなどが上昇している一方、陸運や医薬品、電気・ガスなどが下落している。投資先企業の株価上昇を手掛かりにソフトバンクGが6000円突破から一段高となり、4.6%高と大幅上昇。2000年以来、20年ぶりの高値をつけた。半面、通期見通しの大幅下方修正と減配を発表したトーセイが急落した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり805/値下がり1281。半導体株の動きの良さが目立っており、レーザーテックやアドバンテストが大幅上昇。四半期速報が好感されたディスコは年初来高値を更新した。前期の営業利益見通し上振れを発表したSansanが急伸。ヤマトHDは6月の宅配月次が好調で買いを集めた。上方修正と増配を発表した前澤工業は一時ストップ高となるなど値を飛ばした。一方、ファーストリテイリングやトヨタ、ソニーが軟調。ガンホーや中外製薬が大きめの下げとなった。1Qが大幅な最終赤字となった高島屋が大幅安となり、Jフロントなど同業にも警戒売りが広がった。月次がさえなかった日本KFCや青山商事が急落。九州の豪雨被害の業績影響が懸念されたJR西日本が大幅安で年初来安値を更新した。本日マザーズに新規上場したBranding Engineerは買い殺到で初値は持ち越しとなった。  米国株高を好感できず日経平均は下落。ただ、前日6日の407円高に対してきょうが99円安であれば、ならしてしっかりであったと言える。安値は11時01分につけた22540円までで、22500円はサポートになり、後場に売り崩す動きも出てこなかった。今晩の米国株が弱いであろうことは米株先物の動きで一足早く織り込んでおり、あすはきょうとは逆に、上げやすい地合いになるだろう。もし米国株がかなり弱かったとしても、9日にファーストリテイリング(3Q)、10日に安川電機(1Q)の決算発表が控えており、これらの内容を確認する前に売り崩す動きは出づらいと考える。また、きょう強かったマザーズ指数の動向は注目される、3日続伸であっさり終値で1000p台を回復しており、先週大きく調整した後の戻りが良い。25日線(1013p、7日時点)もすぐ上に控えており、これを突破できれば、調整一巡で上昇基調に復帰する展開も期待できる。
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