明日の戦略-後場高で27000円台を回復、日本株は水準訂正局面へ

2022/06/28(火) 16:16
 28日の日経平均は4日続伸。終値は178円高の27049円。米国株安を受けて下げて始まったが、寄り付き直後を安値に切り返し、早々にプラス圏に浮上した。そこから上げ幅を3桁に拡大。ただ、節目の27000円を上回ったところでは、戻り売りに押されて一気にマイナス圏に沈んだ。前引けは小幅な下落。しかし、後場はプラス圏からスタートすると、下げに転じることなくじり高の展開。取引終盤には再び27000円台に乗せた。その後、前場の高値も上回り、大引け間際にきょうの高値をつけた。終値では6月10日以来、12営業日ぶりに27000円を上回った。  東証プライムの売買代金は概算で2兆8000億円。業種別では鉱業、不動産、石油・石炭などの動きが良かった。下落は空運1業種のみで、化学や精密機器が小幅な上昇にとどまった。チェンジが急騰。SBIホールディングスが株式を追加取得し、持分法適用関連会社とすると発表したことが買い材料となった。半面、1Q決算が失望を誘ったあさひが売りに押された。  東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1498/値下がり292。猛暑に絡んだ銘柄が賑わった。連力需要のひっ迫を材料に東電HDが連日の大幅高。伊藤園や大塚HDなど飲料関連やアイス卸のアイスコが買いを集めた。原油価格上昇を受けてINPEXが4%を超える上昇。出光興産、富士石油など石油卸や、三井物産、住友商事など商社株にも資金が向かった。日本農薬、クミアイ化学の農薬2社がそろって急伸。1Q好決算のしまむらが8%超上昇し、年初来高値を更新した。  一方、米国でハイテク株が弱かったことから、東京エレクトロン、信越化学、SUMCOなど半導体株の一角が軟調。村田製作所、太陽誘電、TDKなど主力ハイテク株も多くが下落した。証券会社が目標株価を引き下げたZHDや、1Q減益の壱番屋が大幅安。本日は6月の権利取り最終日であったが、JTや花王など中間配当を予定している12月銘柄は、落ち後の株価下落が警戒されて上値の重いものが多かった。  ヌーラボとM&A総合研究所の2社が東証グロースに新規上場。ヌーラボは公開価格割れからのスタート。取引時間中に公開価格を上回る場面もあったが、終値は初値を下回った。M&A総研は高い初値をつけたものの、こちらも終値は初値を大きく下回った。前日上場のイーディーピーがストップ高となり、1万円の大台乗せを達成した。  日経平均は4日続伸。米国株安にひるむことなく買いが入り、幾度か戻り売りに押されながらも節目の27000円を超えてきた。昨晩の米国株は終盤に失速しており引け味が良くなかったが、日本株は後場に入って値上がり業種が増えており、相対的に強さが目立っている。日経平均はきょうの上昇で25日線(26984円、28日時点)を上回った。13週線や26週線もこの近辺に位置しており、チャートの好転が株高を一段と後押ししそうでもある。6月9日に28389円まで上昇した後、短期間で値幅を伴った下げが続いた。ただその分、戻すときもあっさりとなる可能性はある。日本株が突出して強いという状況がそう長く続くわけではないだろうが、短期的には上に勢いがついても驚きはない。
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