明日の戦略-連騰記録は10でストップ 上昇加速か失速かの分岐点に

2019/09/18(水) 16:27
 18日の日経平均は11日ぶり反落。終値は40円安の21960円。小幅高スタートもFOMCの結果発表を前に方向感に乏しい展開。前場はプラス圏とマイナス圏を行き来しつつ、小幅なプラスで終えた。後場は上値の重さが嫌気されて開始早々に22000円を割り込むと、その後はマイナス圏で推移した。東証1部の売買代金は概算で2兆2300億円。業種別では騰落率上位は電気・ガス、海運、サービス、下位は鉱業、石油・石炭、鉄鋼となった。前日ストップ高のコロプラが連日の大幅高。売買代金は全市場で6位(ETFを除く)となり、トヨタを上回る大商いとなった。反面、コロプラの新作ゲームへの注目度が日増しに高まるなかでKLabが13%超の下落となったほか、enishも大きく売られる展開となった。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり602/値下がり1466。きょうが売り出しの受渡日であったリクルートが全市場の売買代金トップとなり2%超の上昇。SMCやファナックなどFA関連に強い動きが見られた。上方修正を発表したストライクや岩塚製菓が買いを集め、1:4の株式分割を発表したWelbyが急伸した。シンバイオや免疫生物などバイオの一角が個別の材料を手がかりに大幅高となった。一方、原油価格下落を受けて前日に急騰した国際帝石やJXTGが大幅安。株主などに向けたCEOレターのなかで、米ファンドが要求している半導体分離を拒否する姿勢を示したソニーが売りに押された。証券会社が投資判断を引き下げた川崎重工は4%超の下落。第2四半期報告書の提出期限延長を申請したシーイーシーや東証が監理銘柄(確認中)に指定した大豊工業が急落した。  日経平均の連騰記録は10でストップ。前引けまではプラスで、総じて動意も乏しかっただけに残念な動き。あすはFOMCの結果およびパウエル議長会見を受けた米国株の動向に大きく左右されるだろう。今回0.25%の利下げは確実とみられているが、注目点は先の利下げ見通し。FRBは7月の利下げを予防的な措置と位置づけており、利下げが早期で終了するとの見方が強まるようだと、失望売りに押される展開が想定される。先の利下げに含みを残しつつ、一方で米国のファンダメンタルズもそこまで悪くはないとのメッセージが届けられるようだと、株式市場にはポジティブな影響が期待できる。  またあすは、日銀金融政策決定会合の結果も発表される。こちらに関しては、現状維持ならば、FOMC後の反応を増幅する可能性が高いと考える。すなわち、FOMCが買い材料となるなら緩和相場継続期待から日銀会合結果もポジティブに受け止められ、FOMCが売り材料となるならば、日銀の手詰まり感が意識されて売りを誘発するというように。何らかの変更があればその内容次第となるが、マイナス金利の深堀りなどが出てきた場合には、株売り材料となり得る点には注意が必要。立て続けに注目イベントを消化するだけに、日経平均も上下どちらかに大きな動きが出てくる可能性がある。下の場合はその後はもたつきそうだが、上の場合は早々に4月につけた年初来高値(22362円)を更新し、上昇加速の展開を予想する。
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