明日の戦略-あすは材料難の中で様子見姿勢、売買代金は2兆円割れか

2020/02/20(木) 15:54
 20日の日経平均は続伸。米株高やドル円の111円台まで進んだ円安が好感された。主力株中心に前場は大幅高となったが、後場を通じては時間外のダウ先の下落で上げ幅を縮小。東証1部の売買代金は概算で2兆1800億円にとどまった。業種別では全33業種中、19業種が上昇。上昇率上位は鉱業、輸送用機器、パルプ・紙など、下落率では小売、鉄鋼、陸運などが目立った。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり744/値下がり1298。売買代金上位のソフトバンクGやトヨタ自動車、ソニーが主力株の中でも相対的に堅調だったほか、ホンダやSUBARUなどの自動車関連が円安を材料に上昇が目立った。個別では、有機合成薬品工業が連日のストップ高となったほか、イベント向けライブ配信サービスを強化と発表したブイキューブや上方修正のミサワもストップ高まで買われた。AOI TYO Holdingsには今期2ケタ増益見通しで見直し買いが入った。一方、値下がりでは、セブン&アイHDが米スピードウェイの買収独占交渉が報じられ財務負担の懸念から8%を超える大幅下落となり、大規模配当実施によるTOB撤回懸念が強まった前田道路が大きく売られた。ほか、ビジョンが訪日客数発表受けて軟化した。  あすは材料難の中での週末であり、3連休を前に様子見姿勢か。売買代金は2兆円割れが予想される。米株の上昇や円安を受けても上昇しきれず、投資家の不安心理が頭を抑えている。新型肺炎の混乱が国内企業の業績にどの程度悪影響を及ぼすかといった不透明感が根強い。また、海外の日本株ETFからの資金流出が指摘されており、主力大型株中心に戻り売りが続いている印象だ。そう長く特定の売りが続くものではないだろうが、米中貿易摩擦による影響や消費税増税による経済の停滞、新型肺炎の感染拡大などに取り囲まれた日本への印象は決して良いとはいえない。個別株ベースでは需給が悪化している、右肩下がりの銘柄にはより売り圧力が強く見える。  一方、20日の日経平均は一目均衡表では雲上への回復とはならなかったが、終値ベースではプラスで終えた。高寄り後に上値抵抗になったのは、6日高値を起点としたミニ上値抵抗線である。上値抵抗線で反落する動きは一般的な動きであり、その上値抵抗線からの下への調整が1日で生じたに過ぎない。今度は3日安値を起点に18日安値を通る下値支持線まで下押す可能性はあるが、もみ合いが次第に煮詰まるパターンを想定できそうだ。
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