明日の戦略-後場乱高下も大幅に3日続伸、レジャー株の上昇は底打ちを示唆か

2020/04/07(火) 16:50
 7日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は373円高の18950円。米国で新型コロナウイルスの感染拡大ペースが鈍ったことなどを材料に欧米株が大幅高となった流れを受けて、寄り付きから300円を超える上昇。19000円台を回復し、前場では一時600円近く上昇した。買い一巡後は伸び悩み、前引けにかけては急失速。後場に入ると下げに転じた。ただ、マイナス圏での時間帯は短く、再び上げ幅を3桁に広げると、取引終盤に強い買いが入って19000円近辺まで盛り返した。東証1部の売買代金は概算で2兆8200億円。業種別では全33業種が上昇。ガラス・土石やサービス、ゴム製品などが強い動きを見せた一方、パルプ・紙、小売、水産・農林などは小幅な上昇にとどまった。テレワークサービスの提供開始を発表したシステム情報が後場に買いを集めてストップ高。反面、セリアは良好な3月月次を受けて買いが先行したものの、目先の材料出尽くし感が強まり、マイナス転換から下げ幅を広げた。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり1877/値下がり255。ハイテク株が軒並み強く、証券会社が投資判断を引き上げたアドバンテストや、4Q速報値が好感されたディスコが急騰。ニトリHDが決算を材料に大幅高となった。すかいらーくは3月の月次はさえなかったものの、値幅の調整も進んでいたことから5%超の上昇。PKSHAやプレサンスが提携に関するリリースでストップ高まで買われた。前日ストップ高となった串カツ田中は9%超の上昇と一段高となった。一方、幅広い銘柄に買いが入る中で、感染防衛関連として物色が続いていた富士フイルムやデンカ、ブイキューブが大幅安。ブイキューブは米同業の株価下落も重しとなった。NTTやKDDIなど通信の一角が軟調。決算が売り材料となった薬王堂は10%近い下落。ウエルシアやコスモス薬品などドラッグストア関連はほかにも大きく売られるものが多く散見された。  日経平均は派手に動いたが、終わってみれば大幅高。ローソク足では上ヒゲよりも下ヒゲの方が長い陽線を形成し、25日線(18733円、7日時点)も上回って終えた。急に下げに転じるなど不安定な動きも見られたが、それでも上昇で終えたことで、売りたたくリスクも強く意識された。直近で一手に買いを集めていた分、過熱感も強かった富士フイルムやデンカ、ブイキューブが売られて、下げがきつかった銘柄の多くに買い戻しが入っている点には、株式市場がこの先、好循環に入りそうな雰囲気もうかがえる。今晩、政府からは緊急事態宣言が発令される予定。不要不急に該当するサービスを提供する企業などには、しばらく業績面で厳しい状況が続くと思われる。ただ、きょうはOLCやHISなどレジャー関連に強い動きが見られた。これら緊急事態宣言が逆風となる銘柄群に切り返すものが多く見られるようなら、悪材料出尽くし感が強まり、全体も戻りを強める展開が期待できる。
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