明日の戦略-後場に戻せず3日ぶり反落、週末は手控えムードが優勢か

2020/10/15(木) 16:16
 15日の日経平均は3日ぶり反落。終値は119円安の23507円。米国株の下落を受けて下げて始まったが、序盤はこのところの地合いの良さから下げ渋った。しかし、前引けにかけて下げ幅を3桁に広げると、後場はスタートから節目の23500円を割り込んだ。そこからしばらくは下を試しに行ったが、150円近く下げたところでは売り一巡感が出てきて、取り引き終盤にかけては下げ幅を縮小。終値では23500円を上回った。東証1部の売買代金は概算で1兆8100億円。業種別では鉄鋼、保険、空運が上昇しており、プラスはこの3業種のみ。一方、医薬品やパルプ・紙、食料品などの動きが弱かった。決算発表を前にファーストリテイリングに先回り買いが入っており、後場には上げ幅を広げて年初来高値を更新。半面、巨額の増資観測が伝わった西武ホールディングスが、後場に入って大きく値を崩した。  東証1部の騰落銘柄数は値上がり380/値下がり1723と、値下がり銘柄は多かった。ソフトバンクやKDDI、NTTなど通信株が上昇。GMOFGやGMOTECHなど、GMOグループへの物色が続いた。JR東日本との資本業務提携を発表した農業総合研究所がストップ高。株式分割を発表したGAテクノロジーズやジャパンエレベーターが急伸した。一方、ソフトバンクGが2%超の下落。楽天やZHD、エムスリーなどが大きく売られた。サイゼリヤや松竹、UUUMが決算を材料に急落。マザーズ指数が2.3%安と大きめの下げとなる中、新型コロナウイルスに対応する国産ワクチンの実用化に時間を要するとの懸念から、アンジェスが売りに押された。  日経平均は3日ぶり反落。後場に入って一時23500円を割り込んだことから、売り崩されたような印象はあるが、それでも終値では23500円を上回った。案外となったマザーズ市場も、売買代金トップのGMOFGは17%近く上昇している。ここまでの指数の上昇度合いからすれば、崩れる時には全面安となっても不思議ではないが、高値圏で買いが続いているものも散見され、基調が弱気に転じたような雰囲気はまだない。きょうの時点で日経平均は先週の高値を上回ることができておらず、マザーズ指数も上昇一服感が出てきたことから、週末のあすは買い手控えムードが強まると予想する。日経平均は23500円より上を維持できるかどうか、マザーズ指数は5日線(1346p、15日時点)上を回復できるかが注目点となる。
日本株の最新ニュース
マーケットデータ
日経平均 38,079.70 +117.90
TOPIX 2,677.45 +14.30
グロース250 659.87 +9.75
NYダウ 37,775.38 +22.07
ナスダック総合 15,601.50 -81.87
ドル/円 154.36 -0.02
プレミアム銘柄の最新情報
ページTOPへ