電子認証・証明サービスや組み込み用Linux OS(基本ソフト)の提供など。旧ミラクル・リナックス。デジタル社会において、「ヒト」「モノ」「コト」の正しさを証明し、顧客のサービスの信頼性を支えるトラストサービス事業を展開してる。

　2000年6月に日本オラクルや日本電気を主要株主に、企業向け国産Linuxディストリビューション（Linuxなどのソフト群を簡単にインストール・利用できるようにしたもの）の開発会社として旧ミラクル・リナックスが設立されたのが始まり。14年7月にソフトバンク・テクノロジー（現ＳＢテクノロジー）が株式を取得し、親会社になった。17年10月には兄弟会社の旧サイバートラストを吸収合併し、商号を引き継いだ。旧サイバートラストは95年9月に設立され、05年7月にソフトバンクＢＢ（現ソフトバンク）が買収し、14年4月にソフトバンク・テクノロジーの子会社になっていた。

1.認証・セキュリティーサービス
（1）パブリック証明書サービス
　サイトの運営組織が実在することを証明し、ブラウザー上で安全なサイトであることを視覚的に確認できるSSL/TLS証明書「SureServer」を提供している。

（2）デバイス認証証明書サービス
　許可したモバイル端末だけを社内ネットワークにアクセスできるようにするデバイス証明書管理サービス「サイバートラスト デバイスID」を提供している。

（3）電子認証サービス
　電子取引の信頼性を高めるための包括的な本人確認・電子署名サービス「iTrust」を提供している。

2.OSS（オープン・ソース・ソフトウエア）サービス
　Linux OS「Asianux Server（MIRACLE LINUX）」を企業向けLinuxサーバー用途や特定業務用機器への組み込み用途に提供している。10年にわたる長期サポートも提供しており、安定運用、組み込みの際のカスタマイズにも対応している。

3.IoTサービス
（1）EMLinux
　IoT（モノのインターネット）などの組み込み機器の開発向け組み込みLinux「EMLinux」を提供している。

（2）セキュアIoTプラットフォーム
　OSやソフトウエアを安全に更新する仕組みを一括して提供するシステム基盤を提供している。

（3）EM+PLS
　IoT製品の継続的な開発と長期利用を支援するサービス「EM+PLS（イーエムプラス）」を提供している。

（4）Warp!!
　IoT機器向けの高速起動製品「Warp!!」を提供している。

　2020年3月期の連結売上高構成比は、認証・セキュリティーサービス63.7％、OSSサービス22.6％、IoTサービス13.6％。サービス提供分類ではライセンス14.5
％、24.7％、リカーリングサービス60.8％。