IPO銘柄詳細

ウェルネス・コミュニケーションズ

コード 市場 業種 売買単位 注目度
366A 東証グロース サービス業 100株 A
スケジュール
スケジュール
仮条件決定 2025/06/03
ブックビルディング期間 2025/06/05 - 06/11
公開価格決定 2025/06/12
申込期間 2025/06/13 - 06/18
払込期日 2025/06/22
上場日 2025/06/23
価格情報
想定価格 2,450円
仮条件 2,450 - 2,480円
公開価格 2,480円
初値予想 3,500円
初値 3,300円
  • スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 松田 泰秀(上場時50歳2カ月)/1975年生
本店所在地 東京都港区赤坂
設立年 2006年
従業員数 121人 (2025/04/30現在)(平均39.1歳、年収546.4万円)
事業内容 健康管理SaaS(Software as a Service)などを用いたヘルスデータプラットフォームおよびソリューション事業
URL https://wellcoms.jp/
株主数 6人 (目論見書より)
資本金 408,615,000円 (2025/05/19現在)
上場時発行済株数 5,998,200株(別に潜在株式440,000株)
公開株数 1,724,500株(公募550,000株、売り出し949,600株、オーバーアロットメント224,900株)
調達資金使途 システム開発費、人材採用・採用経費、システム利用費
連結会社 0社
シンジケート
公開株数1,499,600株(別に224,900株)
種別 証券会社名 株数 比率
主幹事証券 野村 1,350,100 90.03%
引受証券 SBI 97,400 6.50%
引受証券 みずほ 29,900 1.99%
引受証券 岩井コスモ 7,400 0.49%
引受証券 松井 7,400 0.49%
引受証券 東海東京 7,400 0.49%
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 摘要 株数 比率
SOMPOホールディングス(株) その他の関係会社 2,500,800 42.47%
LHP Holdings,L.P. その他の関係会社 2,233,700 37.94%
(株)アドバンテッジリスクマネジメント 販売代理店 272,400 4.63%
(株)ベルシステム24ホールディングス 特別利害関係者など 201,700 3.43%
伊藤忠商事(株) 元親会社 168,900 2.87%
松田泰秀 代表取締役社長 160,000 2.72%
伊藤忠テクノソリューションズ(株) 販売代理店 70,700 1.20%
佐々木雅之 取締役 40,000 0.68%
匿名1 委任型執行役員 30,000 0.51%
匿名2 従業員 30,000 0.51%
業績動向(単位:百万円)
は予想
決算期 種別 売上高 営業利益 経常利益 純利益
2026/03 単独会社予想 14,790 1,239 1,213 855
2025/03 単独実績 14,057 1,109 1,102 776
2024/03 単独実績 13,266 967 955 680
2023/03 単独実績 10,748 824 811 560
売上高
営業利益
経常利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
は予想
決算期 種別 EPS BPS 配当
2026/03 単独会社予想 145.56 925.62 42.77
参考類似企業
銘柄 今期予想PER(6/5)
マーソ
147.7倍 (連結予想)
バリューHR
48.3倍 (連結予想)
ARM
12.0倍 (連結予想)
リログループ
11.9倍 (連結予想)
メンタルヘルスT
12.0倍 (連結予想)
事業詳細
 健康管理システムの開発・提供。中規模以上の企業や健康保険組合向けに、健康診断や人間ドックなどの予約、精算代行、健康診断結果一元化などを行うネットワーク健診事業とSaaS(Software as a Service)型の健康管理システムを提供する健康管理クラウド事業を展開している。2025年3月末日時点での契約継続利用率は平均99.6%に上る。
 2006年7月に伊藤忠商事の100%出資で設立されたが、その後19年6月にSOMPOホールディングスがいったん子会社化し、21年9月に持ち分法適用関連会社に移行した。22年6月に上場を予定していて東京証券取引所から承認されていたが、市況悪化を受けて延期。23年3月に投資会社のロングリーチグループが伊藤忠から株式を一部買い取り、持ち分会社化した。

1.健診ソリューション事業(旧ネットワーク健診事業)
 医療機関との契約締結や健診予約、精算代行・健診結果のデータ化など、企業や健保組合が行う健診の各種工程を一括して受託している。全国2164件の医療機関と業務提携しており、顧客は個別に契約することなく医療機関を選択できる。
 また、基幹システムにひもづけた健康診断のソリューションプラットフォーム「i-Wellness」を用意しており、受診者や顧客の担当者は予約や受診結果を確認することができる。

2.健康管理クラウド事業
 企業(人事部・産業保健スタッフ)や企業と連携して従業員などの健康増進を効率的・効果的に図る一部健康保険組合向けに、SaaS型健康管理クラウドサービス「Growbase(旧ヘルスサポートシステム)」を展開している。
 Growbaseは健康診断結果や就労データ、ストレスチェックデータ、各種面談の記録を個人単位にてひもづけ、心と身体に関するデータを一元管理・可視化できる機能を有する。また、健診後の各種集計・抽出、労働基準監督署などへの各種報告書の作成、産業医との面談スケジュール管理のほか、従業員自身の健診結果を経年にて確認可能なマイページ機能も備える。さらにはネットワーク健診サービスと併せて導入すると、健診結果の自動連携して健診に関する管理を一元化できる。

3.医療機関等支援事業
 地域中核病院に対して敷地内にあるPET(陽電子放射断層撮影法)検査用の建物・装置などを賃貸借するPET関連事業と、協会けんぽや総合健保組合に加入する企業を対象とした健診のBPO(業務外部委託)サービスを展開している。

 2025年3月期の売上高構成比は、健診ソリューション事業89.2%、健康管理クラウド事業8.8%、医療機関等支援事業2.0%。
コメント
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・直近(2023年3月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は2478円。
・既存株主と取締役と従業員など62名の新株予約権者には180日のロックアップが掛かる。

〈前回承認時との主な変更点〉
・証券コード:9228→366A

・想定価格:2070円→2450円(18.36%アップ)

・売り出し株数:2,220,000株→949,600株

・親引けあり→なし(延期中に予定先への売却あり)

・吸収金額:57.3億~65.9億円→36.7億~42.3億円
・時価総額:124.2億円→147.0億円

・大株主:シグマクシス・インベストメントがいなくなり、ロングリーチ系のファンドやベル24HD、CTCが加入。売出人の一人だった伊藤忠商事は保有株数を大きく減らす。

・引受団構成は同じだが、引受比率はSBIとみずほが逆転。

〈前回業績予想の結果〉
 23.3期(百万円)
    会社予想  結果
 売上高:10,021→10,748(+7.25%)
 営業益:  720→  824(+14.44%)
 経常益:  696→  811(+16.52%)
 純利益:  480→  560(+16.67%)


〈ファーストインプレッション〉
 想定価格はアップしたが、3年前より業績が拡大しておりバリュエーションは大きく低下している。公開規模は荷もたれ感があるが、低解約率で安定成長するSaaS株としては割安感があり、業績規模もあることから機関投資家の参戦が期待できそう。前回はSaaSバブル崩壊を受けて上場延期が相次ぎ、同社もそのうちの1社だったが、結果的に魅力度はアップしているといえよう。堅調なスタートが期待される。
仮条件分析 (BB参加妙味 :B)
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想定価格: 2,450円
 吸収資金レンジ: 36.7億円 - 42.3億円(今期予想単独PER: 16.8倍)
 時価総額レンジ: 147.0億円

仮条件: 2,450円 - 2,480円
 吸収資金レンジ: 36.7億円 - 42.8億円(今期予想単独PER: 16.8倍 - 17.0倍)
 時価総額レンジ: 147.0億円 - 148.8億円

 仮条件は想定価格を下限に30円幅で設定された。上限価格は想定を1.22%上回る。

〈強材料〉
業績拡大、業績規模あり、割安、前回上振れ着地

〈弱材料〉
荷もたれ感あり、成長鈍化

〈結論〉
 Bとする。公開価格が仮条件上限ならば、初値は3000~3200円(実質PER:22.0~23.6倍)を想定する。
 競合の高評価に比べて割安感が強く、堅調なスタートが期待できるとみる。

 3年ぶりの上場再承認であり、上場日も前回と同じに合わせてきた。延期後の事業は順調に拡大しており、前回の会社予想も上振れ着地と好調だ。
 直近の解約率は0.28%と低く、今期も順調に拡大する見込みだ。PET(陽電子放射断層撮影装置)関連事業の主要な賃貸借契約終了を受けて医療機関等支援事業は減収となるが、主力の健診ソリューション事業が成長をけん引し、健康管理クラウド事業も伸びる。上場関連費用を差し戻した調整後営業利益は原価率改善も寄与し、前期比12.5%増の12.47億円の会社予想となっている。

 競合となるバリューHRは50倍近いPER、PSRでは4.57倍と非常に高い評価を受けるのに対し、ウェルネスCの仮条件は調整希薄化後の実質ベースでそれぞれ18.0~18.2倍、1.07~1.08倍とかなり割安感が強い。
 ただし、成長しているといってもウェルネスCの増収率は前期から一桁台に鈍化しているのに対し、バリューHRは今期15.8%と2桁台を維持する。過去の業績推移を見ても24.3期は23%増収だったが、一桁成長にとどまった期が多い。営業利益率はウェルネスCの8.4%(調整後)に対し、バリューHRは15.0%と高い。その結果、バリューHRは売り上げ規模ではウェルネスCに劣るのに、利益は上回るといった状況となっている。
 また、健康関連SaaS株ではメンタルヘルステクノロジーズ(MHT)が12倍にとどまる。株主でもあるアドバンテッジリスクマネジメント(ARM)やリログループもこの水準だ。既に十分に成長したリロはともかく、MHTとARMはまだ2桁成長ペースを維持しているにもかかわらずだ。

 業績規模のあるウェルネスCは機関投資家の参戦が期待でき、MHTやARMのようにバリュートラップにはまる可能性は低いとみるが、バリューHRに収れんしていくのは現状では難しく、間で落とし所を探っていくことになろう。仮条件の上振れも小さかったことから、初値は節目の3000円をベースに3割高に近い3200円までを見込む。
公開価格分析
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公開価格: 2,480円
 吸収資金: 42.8億円(今期予想単独PER: 17.0倍)
 時価総額: 148.8億円

 公開価格、追加売り出し株数ともに上限で決まった。引受価額は2281.60円。訂正目論見書によればブックビルディングの状況については、(1)申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回る状況だったこと、(2)総需要件数が多数にわたっていたこと、(3)需要の価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。

 競合や関連各社の株価は足元ではそろって軟調な展開となっているが、特に悪材料が出たわけではなく調整の範囲内にとどまる。基本的には人手不足を背景とした企業の健康意識の高まりや、人的資本情報の開示の義務化といった追い風が吹く業界だ。グロース250指数も高値圏で推移することから引き続き堅調なスタートを想定する。
 なお、日本経済新聞によれば株主還元の方針について、「配当性向は30%以上を予定しており、今後は自社株買いも含めて還元目標を設ける」(松田泰秀社長)という。
初値予想
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初値予想: 3,500円(今期予想単独PER: 24.0倍)
初値買い妙味: B

 初値堅調を予想する。3年前の上場延期から着実に業績を伸ばしており、競合との対比による割安感も強い。成長ペースに差があるため評価の差もある程度は仕方ないが、機関投資家の強い需要も観測されたことから強めの展開を想定する。

 3年前にも同じ日程で上場承認を受けていたが、当時はSaaSバブルが崩壊するなかで市況が不安定となり、関連株のIPOが次々と見送られ、同社もそのうちの一社だった。ただ延期後も業績は堅調に推移し、前回出していた業績予想も実績は上振れ着地だった。公開価格は前回より2割弱値上げされたものの、業績拡大により割安感は増す形となった。

 主力は企業や健保組合が行う健康診断の工程を一括して受託する健診ソリューション事業であり、売上高の9割近くを占める。基幹システムにひもづけた健診のソリューションプラットフォーム「i-Wellness」を用意しており、受診者や顧客の担当者は予約や受診結果を確認することができる。
 また、心と身体に関するデータを一元管理・可視化できるSaaS型健康管理クラウドサービス「Growbase」も手掛けている。ストック売上高比率は両事業の平均で94.7%であり、契約継続率は99.6%に上る。

 高い継続率を背景に業績は拡大し続けており、今期の上場に伴う一時的費用を除いた調整後営業利益は前期比12.5%増の約12.5億円を同社では予想している。主力のPET(陽電子放射断層撮影装置)関連事業の主要な賃貸借契約終了を受けて医療機関等支援事業は減収となるが、主力の健診ソリューション事業が成長をけん引し、健康管理クラウド事業も伸びる。

 こうしたなか公開価格は希薄化調整後のPERが18.2倍となる水準で決まった。競合となるバリューHRは50倍近く、割安感が強い。3年前からの着実な成長と相まって、ブックビルディングはかなり旺盛だったもようだ。
 ただし、成長しているといってもウェルネスCの増収率は前期から一桁台に鈍化しており、バリューHRとは勢いに差があるのも事実だ。また、健康関連SaaS株ではメンタルヘルステクノロジーズ(MHT)は、さらに速いペースで成長しながらも12倍台にとどまっている。これまで業績水準が低かったせいで、機関投資家の視野圏外となっているのではないかと思われるが、ウェルネスCの営業利益規模は両社の中間辺りに位置する。

 それでも野村主幹事のIPO効果で機関投資家の視野には入ってはいるため、MHTのようにバリュートラップにはまる可能性は低いだろうが、トップラインが伸び悩む点はディスカウント要因となろう。初値は約4割高となる3500円程度と予想する。
初値分析
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初値: 3,300円(今期予想単独PER: 22.7倍) / 上昇率: 33.1% / 高値: 3,965円 / 安値: 3,235円 / 終値: 3,660円
出来高: 7,672,600株 / 対公開株数: 444.9% / 初値出来高: 778,800株 / 初値売買代金: 2,570,040,000円

 堅調な初値が付いた。寄り前気配では3000円前後が意識されたなかだったが、そこから1割上振れしての売り買い一致となった。中東情勢の悪化を受けて市場全体が下げて始まった影響は売り急ぎといった形で出たものの、事業内容は無関係とあって旺盛な買いが支えた。売買代金は26億円弱に上っており、機関投資家の積極参戦があったことをうかがわせた。

 寄り付き後は一段高となった。直後はもみ合いだったが30分ほどで上抜けするとそのまま買い進まれ4000円に迫った。その一歩手前が本日の高値となり、その後は軟調な展開となったが、3500円割れの場面ではすかさず買いが入り底堅かった。

 しばらくは様子見の展開か。VWAPの希薄化後PERは26倍であり、48倍のバリューHRとは依然として離れている。ただし、この格差は両社の成長率を考慮しての結果とみられ、PEGレシオをそろえるならば公開価格で十分ということになる。現実は上に引っ張られたわけだが、20倍台半ばは安定成長する企業株にとって目安にされやすい水準でもあり、今後定着していくのではないかと考える。

(追加)
 野村証券からリポートが出ている。健診ソリューション事業は健診結果出荷数の増加、健康管理クラウド事業は新規ID数獲得が業績成長につながると指摘。26.3期の営業利益は会社予想通りの前期比11.7%増の12億3900万円(EPS 145.6円)、27.3期はさらなる業務効率化とSaaS型の健康管理クラウドサービス「Growbase」の機能追加などに伴う料金改定効果発現による収益性向上を見込み、27.4%増の15億7800万円(179.2円)、28.3期は13.4%増の17億8900万円(200.9円)と予想した。
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07/29
07/24
07/18
07/04
マーケットデータ
日経平均 39,810.88 +24.98
TOPIX 2,827.95 -1.04
グロース250 710.59 +0.88
NYダウ 44,828.53 +344.11
ナスダック総合 20,601.10 +207.97
ドル/円 144.35 -0.58
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