IPO銘柄詳細

プリモグローバルホールディングス

コード 市場 業種 売買単位 注目度
367A 東証スタンダード 小売業 100株 A
スケジュール
スケジュール
仮条件決定 2025/06/09
ブックビルディング期間 2025/06/09 - 06/13
公開価格決定 2025/06/16
申込期間 2025/06/17 - 06/20
払込期日 -
上場日 2025/06/24
価格情報
想定価格 2,150 - 2,320円
仮条件 2,060 - 2,150円
公開価格 2,150円
初値予想 2,013円
初値 2,013円
  • スケジュールは上場企業都合により変更になる場合があります。
基本情報
代表者名 沢野 直樹(上場時53歳8カ月)/1971年生
本店所在地 東京都中央区銀座
設立年 2020年
従業員数 3人 (2025/04/30現在)(平均47歳、年収721.5万円)、連結1032人
事業内容 ブライダルジュエリーの企画・販売
URL https://www.primoghd.co.jp/
株主数 5人 (目論見書より)
資本金 100,000,000円 (2025/05/21現在)
上場時発行済株数 8,747,143株(別に潜在株式865,051株)
公開株数 7,436,800株(売り出し6,466,800株、オーバーアロットメント970,000株)
調達資金使途 -
連結会社 6社
シンジケート
公開株数6,466,800株(別に970,000株)/海外分含む
種別 証券会社名 株数 比率
主幹事証券 みずほ 3,026,200 46.80%
主幹事証券 SMBC日興 3,025,500 46.79%
引受証券 SBI 77,500 1.20%
引受証券 楽天 77,500 1.20%
引受証券 マネックス 28,900 0.45%
引受証券 松井 28,900 0.45%
引受証券 岡三 28,900 0.45%
引受証券 東海東京 28,900 0.45%
引受証券 岩井コスモ 28,900 0.45%
引受証券 水戸 28,900 0.45%
引受証券 極東 28,900 0.45%
引受証券 あかつき 28,900 0.45%
引受証券 丸三 28,900 0.45%
大株主(潜在株式を含む)
大株主名 摘要 株数 比率
プリモ・インテグラル2投組 投資業(ファンド) 7,235,348 75.27%
Innovation Alpha Primo L.P. 投資業(ファンド) 1,147,565 11.94%
沢野直樹 代表取締役社長など 262,413 2.73%
プリモ・インテグラル1投組 投資業(ファンド) 259,265 2.70%
藤江秀一 取締役など 104,965 1.09%
田辺健一 子会社の役員など 52,482 0.55%
沖康輔 子会社の役員など 43,735 0.45%
匿名 子会社の執行役員および従業員 34,988 0.36%
谷本有輝典 子会社の役員など 34,988 0.36%
宮田智崇 子会社の役員など 34,988 0.36%
津田照朝 子会社の役員など 34,988 0.36%
佐田大輔 子会社の役員など 34,988 0.36%
業績動向(単位:百万円)
は予想
決算期 種別 売上収益 営業利益 税引き前利益 純利益
2025/08 連結中間実績 13,404 1,585 1,348 1,048
2025/08 連結会社予想 26,766 2,720 2,295 1,649
2024/08 連結実績 24,900 2,246 1,714 1,150
2023/08 連結実績 23,471 1,360 838 878
売上収益
営業利益
税引き前利益
純利益
1株あたりの数値(単位:円)
は予想
決算期 種別 EPS BPS 配当
2025/08 連結会社予想 188.52 2,004.42 95.00
参考類似企業
銘柄 今期予想PER(5/26)
ケイ・ウノ
216.0倍 (単独予想)
フェスタリアHD
14.4倍 (連結予想)
ハピネス&D
- (連結予想)
NEWART
11.0倍 (連結予想)
ツツミ
23.4倍 (単独予想)
4℃HD
23.5倍 (連結予想)
セキド
362.8倍 (単独予想)
ベリテ
18.8倍 (単独予想)
事業詳細
 ブライダルジュエリー小売り大手。2025年4月末現在、国内87店舗、海外においては台湾16店舗、香港5店舗、中国本土24店舗、シンガポール2店舗の合計134店舗を運営している。
 展開ブランドは自社の「I-PRIMO(アイプリモ)」を主力に、国内商標権を取得した米国ニューヨーク発祥の「LAZARE DIAMOND(ラザールダイヤモンド)」、提携の「K.UNO(ケイ・ウノ)」と「STAR JEWELRY(スタージュエリー)」――の4つを取り扱っている。

 社名の「プリモ」はイタリア語で「最高」を意味する。1999年4月に設立されたスピードクリエイションを前身としており、2004年5月にプリモ・ジャパンに商号変更された。
 その後、ゴールドマン・サックス証券の傘下に入った後、香港系投資会社のベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが11年1月に買収し、さらに15年1月に国内系のロングリーチが、最後にインテグラルが21年1月、買収した。現会社はインテグラル買収時に持ち株会社制の導入とともに設立されており、併せて商号も同年4月に現名に変更された。

 2024年8月期の売上高構成比は、国内61.4%、海外38.6%(台湾17.8%、中国本土12.5%、その他8.2%)。
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・直近(2023年1月)の特別利害関係者らによる株式売買単価は1000円。
・桑山に2.2億円相当、ロージィブルーに2億円相当、メディックスに1億円相当、バンビと東京真珠に各5000万円相当、セント・ピュールに3500万円相当、ムラオに1500万円相当、グループ従業員持ち株会に8500万円相当の株式数を上限に親引け販売する。
・売り出し株式の一部は欧州やアジアを中心とする海外市場(北米除く)で販売される。
・みずほ証券とSMBC日興証券の引受比率はプライシングまで未定。ここでは暫定的に均等配分するとともに、調整分100株をみずほ証券に上乗せしている。
・既存株主には180日のロックアップが掛かる。
・上場時に行使可能な新株予約権はなし。早くて2026年6月6日から行使できる。
・中長期目標として連結配当性向を40%以上に設定している。なお、2025年8月期については50%程度を予定している。
・期末時点の300株以上を保有する株主には自社店舗で使用可能な年間5000円分の商品券が贈られる。

〈ファーストインプレッション〉
 足元の業績は堅調に伸びているが、4度の買収を経てさすがに財務内容は悪い。少子化でもインバウンド客でにぎわう業界だが、成長イメージはわきにくい。名証に上場したケイ・ウノは早速の業績不振もあって安値放置されたままだ。配当利回りはいいが買い上げるほどの水準ではなく、初動は鈍いだろう。
 一方、業績規模は大きく、ツツミや4℃に匹敵する。大手クラスの一角は意外と高い評価を受けており、長期的には大幅な水準訂正を期待したいところだが、大手でもニューアートは過去にいろいろありすぎたせいか安値放置のままだ。前身会社はニューアート創業家の親子げんかの結果、生まれた会社だけにどう評されるか。
仮条件分析 (BB参加妙味 :C)
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想定価格: 2,150円 - 2,320円
 吸収資金レンジ: 139.0億円 - 172.5億円(今期予想連結PER: 11.4倍 - 12.3倍)
 時価総額レンジ: 188.1億円 - 202.9億円

仮条件: 2,060円 - 2,150円
 吸収資金レンジ: 133.2億円 - 159.9億円(今期予想連結PER: 10.9倍 - 11.2倍)
 時価総額レンジ: 180.2億円 - 188.1億円

 仮条件は想定仮条件下限価格を上限に90円幅に設定された。下限価格は想定仮条件中値からは7.83%下回る。金額掲示だった親引けは下限価格に合わせた株数に変更された。

〈強材料〉
大手、親引け先多い、海外展開、ブランド定着

〈弱材料〉
財務悪い、出口案件、売り出しのみ、仮条件下振れ、成婚数低下、少子化、インバウンドなし

〈結論〉
 Cとする。公開価格に対し、初値は-8~±0%を想定する。
 ブライダル需要向けに特化しており、成婚数低下が止まらないなかで成長イメージがわきにくい。何度も投資会社が交代した末の出口上場でもあり、人気薄が想定される。

 後発ながらブライダルジュエリーの小売り大手であり、国内と海外では中華圏に展開する。ニューアート創業家の二男が創業したが、初期にドミナント大量出店で資金繰りが悪化し、引責辞任した。現社長もニューアートの出身であり、長年の業界経験者として当時から営業責任者として入社していた。

 わざわざ少子化を背景に縮小する市場に特化することにまず疑問だが、これはいわば逆張り戦略である。各社が消極的な分野にあえて資本を集中投下することで、イメージ作りと人材育成を確立し、シェアを獲得していく狙いだという。接客により結婚後のアニバーサリー需要も取り込む。この戦略は当たっており、後発なうえに経営危機を経験しながらも、今や大手の一角に上り詰めるに至っている。
 今期も成長傾向は続いており、新規出店による増収効果と規模拡大による販管費率の低下を背景に営業利益は前期比21%増の27.2億円となる会社予想だ。

 宝飾品業界はダイヤモンド産地であるロシアのウクライナ侵攻以降、インフレにより積極的な値上げを実施し、拡大成長する。国内においてはコロナ収束後はインバウンド客も回帰し、にぎわいを見せる。
 ただし、同社はブライダル向けに特化しており、オーダー品となることからインバウンド客はほぼ皆無だという。代わりに中華圏を中心とした海外出店によりアウトバンド需要を取り込むが、現地でも少子化の事情は変わりない。中国本土は景気悪化の影響も受ける。

 少子化のなかでも大手は意外と高い評価を受ける宝飾株だが、その原因とみられるインバウンド需要が関係しないうえ、市場環境は逆風要因ばかりであり、成長イメージはわきにくい。大手でもブライダル向けが主力のニューアートは評価が低く、プリモもこちらに収れんしていくことになりそうだ。どちらにしろインバウンド需要についても、足元は円安一服により陰りを見せ始めた。

 仮条件の調整後純利益による希薄化後の実質PERは11.9~12.4倍であり、ニューアートの10.6倍を上回る。希薄化前でも10.8~11.3倍であり、割安感はない。連結配当性向は50%程度と高いが、利回りは4.42~4.61%にとどまり、ニューアートの5.68%に及ばない。業績規模もニューアートと比べると一回り小さい。
 また、創業者辞任に始まる形で、株主はGS→ベアリング→ロングリーチ→インテグラルと何度も代わっており、自己のれんと商標権は総資産の6割近くを占め、資本の1.54倍に上る。有利子負債比率は42.2%に抑えられているが、分母となる資産の大半に実態がないゆえであることには注意が必要だろう。
 縮小する市場で後発でありながらここまで成長した経営手腕を評価されてもいいが、こうした特性は上場後に徐々に投資家との信頼を築くなかで評価されるもの。よほど有名経営者でない限り、上場直後からされるのは難しい。

 ニューアートとの比較ではあえてこちらの株を買う理由は見当たらない。親引け先は多いが全て取引先であり、機関投資家は不在だ。親引けを差し引いても公開規模は最大152億円に上るため彼らの出方が重要になるが、仮条件は下振れ設定となり、ここまで関心表明もなかった。公開価格は上限決定ではない可能性も考えられ、買い手不足が懸念される。初値は売り優勢からのスタートを想定する。
公開価格分析
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公開価格: 2,150円
 吸収資金: 159.9億円(今期予想連結PER: 11.4倍)
 時価総額: 188.1億円

 公開価格、追加売り出し株数ともに上限に決まった。引受価額は2013.54円。海外売り出しは176万9000株となり、公開株数の23.8%を占める。親引けは全て当初予算通りとなり、桑山が10万2300株、ロージィブルー9万3000株、メディックス4万6500株、バンビ2万3200株、東京真珠2万3200株、セント・ピュール1万6200株、ムラオ6900株、従業員持株会3万9500株となり、計35万0800株となった。
 訂正目論見書によればブックビルディングの状況については、(1)申告された総需要株式数が公開株式数を十分に上回る状況だったこと、(2)総需要件数が多数にわたっていたこと、(3)需要の価格ごとの分布は仮条件の上限価格に集中していたこと――の3点が特徴だった。

 公開価格と引受価額に合わせて想定初値は2013~2150円とする。上限値付けにならない可能性も警戒していた案件だったが、ひとまず上限決定で想定仮条件内での値付けにはなった。国内市場が急速に縮小するなかで成長戦略として力を入れる海外の売上高比率が4割弱と高いことが評価されたか。
 とはいえこれから注力する東南アジアはともかく、現在比率の高い東アジアは日本と同じく少子化問題を抱える。優待配当利回りはよくても財務面に問題があるだけに、積極的には買いづらい。これまで通り軟調な展開を想定する。
初値予想
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初値予想: 2,013円(今期予想連結PER: 10.7倍)
初値買い妙味: C

 初値苦戦を予想する。縮小する市場であるうえファンド大型出口案件とあって警戒感は強そう。割安感も乏しいうえに公開規模も大きいことから、買い手不足からの人工的な初値形成を予想する。

 ブライダルジュエリーのSPA(製造小売り)チェーン。国内外に2025年4月末現在、計134店舗を展開する。現在はインテグラルの傘下にあり、上場に伴い持ち株の75%以上を放出する。

 宝飾品業界はダイヤモンド産地であるロシアのウクライナ侵攻以降、インフレにより積極的な値上げを実施し、拡大成長する。国内においてはコロナ収束後はインバウンド客も回帰し、にぎわいを見せる。
 ただし、同社はブライダル向けに特化しており、オーダー品となることからインバウンド客は取り込んでない。また、同市場は国内では少子化、成婚数の減少を背景に急速に縮小している。
 だが、そうした市場で同社は後発ながら大手の一角に上り詰めている。わざわざ縮小する市場に特化しているのは、いわば究極の逆張り戦略であり、各社が消極的な分野にあえて資本を集中投下することで、イメージ作りと人材育成を確立し、シェアを獲得することで成長してきた。丁寧な接客により成約率を向上させ、結婚後のアニバーサリー需要も取り込む。今期も成長傾向は続いており、新規出店による増収効果と規模拡大による販管費率の低下を背景に営業利益は前期比21%増の27.2億円となる会社予想だ。

 少子化のなかでも大手は意外と高い評価を受ける宝飾株だが、その原因とみられるインバウンド需要が関係しないうえ、市場環境は逆風要因ばかりであり、成長イメージはわきにくい。大手でもプリモと同様にブライダル向けが主力のニューアートは評価が低い。

 そのニューアートと比べ、公開価格の割安感は乏しい。調整後純利益による希薄化後の実質PERは12.4倍であり、ニューアートの10.5倍を上回る。既に自社店舗で使用可能な商品券の優待制度が導入されているが、優待配当利回りは5.19%と水準としては良好だが、ニューアートは5%台後半だ。優待の内容もニューアートの方が選択肢が幅広い。

 また、同社はニューアート創業家の二男が創業するもドミナント大量出店で資金繰りが悪化し、引責辞任した経緯がある。その後を投資会社が引き継ぐも4回も交代しており、財務体質は悪い。自己のれんと商標権は総資産の6割近くを占め、資本の1.54倍に上る。
 縮小する市場で後発でありながらここまで成長させた経営手腕は評価されてしかるべきだろうが、そうした特性は上場後に徐々に培われていくもの。指標面で買う理由が乏しいうえ、公開規模も大きいことから初動は買い手不足に陥ろう。売り気配スタートからのシンジケートカバーによる売り買い一致を予想する。
初値分析
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初値: 2,013円(今期予想連結PER: 10.7倍) / 上昇率: -6.4% / 高値: 2,013円 / 安値: 1,685円 / 終値: 1,685円
出来高: 2,890,500株 / 対公開株数: 38.9% / 初値出来高: 724,000株 / 初値売買代金: 1,457,412,000円

 初値は苦戦した。大方の予想通り買い手不足に陥り、開場とともに入った買いはわずか4億円分ほど。その後の値下げにより5億円強までは伸びたが、焼け石に水であり売り買い一致はシンジケートカバーとみられる買いによって成立した。

 寄り付き後は一段安となった。前場はPBR1倍割れで下げ止まったものの、後場に入ると再び急落した。1700円台でようやく下げ止まったかに見えたが、クロージング取引では下に突き抜け安値引けした。ストップ安にこそならなかったが、終値は公開価格を22%下回った。
 PBR1倍といっても同社の資産は6割近くがのれんと商標権で構成され実態がない。1700円台はニューアートとPERが並ぶ水準だが、配当利回りではまだ見劣りしていた。終始にわたって買い手不足のなか、投げが投げを呼ぶ展開に陥った。

 しばらくは低迷が続きそうだ。1600円台半ばまで下げると配当利回りはニューアートに並ぶ。ただ財務体質が悪いため将来にわたる安定性を踏まえると、市場は財務リスクに見合った上乗せを要求してくる可能性も。当面は手出し無用で見守りたい。
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IPOスケジュール
07/29
07/24
07/18
マーケットデータ
日経平均 39,810.88 +24.98
TOPIX 2,827.95 -1.04
グロース250 710.59 +0.88
NYダウ 44,828.53 +344.11
ナスダック総合 20,601.10 +207.97
ドル/円 144.35 -0.58
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