ウィークリーレポート

関心薄い6年ぶりのIPOはいかに
2026/03/06
 年度末としては異例のIPOの少ない月となったが、第2週の10日はインフラファンドのIPOが2020年2月以来6年1カ月ぶりに実施される。昨夏に4年ぶりだったリートよりもさらに長い。だが待望のというわけにはいかず、驚くほどに市場の関心は薄い。好調なリート指数に対し、インフラFはFIT(固定価格買い取り制度)による運用がインフレ時代に入って仇となり、低迷しているためだ。
 加えてインフラFは買い手が広がらず、これまで上場した7法人のうち上昇スタートできたのは注目が高かった初モノのタカラインフラファンドと、6年前の最後に上場したジャパンインフラファンドのみ。公募割れ必須のイメージが染みついたままだ。
 さらにはこれまで上場した7法人のうち2法人が上場を廃止し、そのJインフラも薄氷ながらTOBが成立し、続くことになった。衰退イメージがますます強まる。

 ただインフラファンド指数の下落が目立ったのはおととしの24年だ。昨年に入ってからは底入れし、後半からは持ち直している。銘柄によっては下落分の半分ほどを回復した。日銀の追加利上げが観測されるなかで先行き不透明感は強いが、厳しいばかりではない。
 また、利回り商品には実利重視の買い手が着実におり、株式でも高配当のIPOは意外な強さを発揮することが多い。今回上場するグリーンインフラの利回りは既上場に比べ優位な設定だ。リートやインフラファンドのIPOは上場当日にホームページを立ち上げるのが通例だが、今回は個人投資家への訴求を意識してか承認時から用意され、運用予想のリリースも掲示された。Jインフラと同様にR&Iからの格付けも取得しており、地方金融機関への訴求対策も抜かりない。

 中東情勢の悪化でインフラファンドも乱高下に巻き込まれてはいるが、原油価格の上昇は国産エネルギーの見直しにもつながる導線だ。今のところその導線に火は着いておらず、全くもって期待されていないなかではあるが、6年ぶりのIPOは果たして吉と出るか凶と出るか。
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