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野村証券が小幅上方修正。レーティング「Buy」を継続し、目標株価を従来の3500円から3700円に引き上げた。

2024年の診療報酬改定に伴う看護師等の待遇改善ガイドラインは病院による備品購入余力を減退させる影響がある反面、業務効率改善に向けたDXシフトが進捗するというプラス効果があると見ている。企業や病院におけるDXシフトは続く見通しで、OCEAN接続数及び既存顧客当り売上の増加傾向は続くと予想している。32年3月期にかけてCAGR約8％の営業増益トレンドを予想しており、3段階DCFで算出した3700円を目標株価とし、レーティング「Buy」を継続。

OCEANは既存顧客当り売上高も増加を続けると予想する。主力ラボ向けでは、集中購買システムOCEANの新規接続数増加に加えて登録製品数拡大に伴い、既存顧客当りの売上高も増加する見通し。モノタロウやアマゾンなど提携先大手ネット通販経由でもWEB掲載専用品アイテムの増加で販売好調が続くと見ている。インダストリー向けは半導体工場新設トレンドを受けてクリーンルーム対応品の好調を予想。メディカル向けにおける前述の待遇改善ガイドラインのインパクトは上期末には一巡すると見ている。26年3月期の分野別売上高の当社予想は、ラボラトリー（LB）が694.5億円（前期比8.7％増）、インダストリー（ID）が244.0億円（同10.0％増）、メディカル（MD）が172.6億円（同2.0％増）である。

新中計では28年3月期に売上高1300億円（CAGR7.8％）、営業利益148億円（同8.5％）、ROE13.0％以上などを掲げている。株主還元は総還元性向で60～75％としている。専用の集中購買システムを開発し、試薬の分野へも進出する計画。少量多品種、多頻度という発注形態がラボ向け消耗品と似ていることから、集中購買システムとの親和性が高いとしており、成功すればTAMは拡大する見通し、と指摘。

今2026年3月期連結営業利益を会社計画122.9億円（EP122.1円）に対し従来予想123.7億円（EPS124.6円）から124.4億円（EPS125.6円）へ、来2027年3月期同138.6億円（EPS138.9円）から140.9億円（EPS141.7円）へ小幅に増額し、新たに2028年3月期連結営業利益を152.3億円（EPS152.8円）と予想している。